2014/02/03

とっさに思い浮かべる光景は個人情報そのもの

去年、あるWEBサイトに掲載された『Facebookで何に対して「いいね!」を押すかによって、人種やIQ(知能指数)、性別をはじめとする個人データが明らかになる可能性がある。』という記事が話題になった。統計モデルを使った判定方法だ。

それに対抗するわけじゃないけれど、「だったら、こんな見方もあるんじゃないか?」と、思い当たることが幾つかあるので、これから何回かに分けて書いてみよう。


■とっさに思い浮かべる光景は個人情報そのもの
まずは、「小学校の授業中に、・・・」と聞いて思い浮かべる光景は何か考えてみたい。多くの人は、自分の母校か、子供がいればその学校を思い浮かべるだろう。日本人であれば、発展途上国の青空学校を、思い浮かべたりはしないはず。つまり、とっさに思い浮かべる光景や人間像は、自分自身あるいは自分の身近な人間に関わる事である可能性が高いということだ。

それを踏まえて、以下のコメント(facebookやyahooコメントより抜粋)を見てどう思うだろうか。

・最近、エクアドルで、日本人夫婦が殺傷されるという悲しい事件が起きた
コメントA】「エクアドルは日本とは違って治安が悪ことが考慮できておらず、無防備だったのではないか。」コメントB】「治安が悪いところに行くのだから、安全面については相当の対策をしていたはず。それでも事件に巻き込まれたのは、よほど想定外のことがあったのではないか。」

・毎日遅くまで残業をしている若者
【コメントC】「残業を強いられているのではないか。ブラック企業の規制を検討すべきだ。」コメントD】「その人は自分の好きな職に就けており、仕事が楽しく充実しているのではないか。」

・iPhoneを使っている人
【コメントE】「日本人は流行に従う傾向があるからね。」【コメントF】「APPLEのフィロソフィには人を引きつけるものがあるからね。」

・高級腕時計などを含む貴金属の売り上げが大幅に伸びた
【コメントG】「時計だけ高級でも、着ている洋服が安物ではダメだと思う。」【コメントH】「アクセサリーを上品に着けている人を見ると、自分も買ってみたいと思う。」


コメントAよりもBを書いた人のほうが治安の違いに対応できる人だろうし、コメントCよりもDを書いた人のほうが仕事がデキル人である可能性が高いと僕は思う。コメントE以降も同様。当然、100%そうだとは言い切れないけれども、傾向として。

コメントを書いた人がどんな人なのかを推測したり、あるいは、自分の書いたコメントが必要以上にパーソナリティをさらけ出していないかを確認するときに、この観点が役立つと思う。